小夜しぐれなくは子のない鹿に哉

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小夜子さんにまつわるエピソードと感情はあまりに私的すぎてこの場で語れることは少ない。

何度か夢に出てきてその姿を見たが、やはり彼女はいつもひとりだった。私とも喋ったし、他人とも喋っていたが、実際は、心の中はどうだったんだろうか。

出会ってからもう4〜5年が経つ。私は随分と変わったようで変わっていないらしく、しかし彼女はあまりにも私を遠くへ連れて行ってくれた。どこへ行っても苦しいことに変わりはない、しかし、今味わっている苦しさの類は昔のあれらとは全く違うもので、つまりもしかしたら少しは変わったのかもしれない。

10年なんてきっと長くも短くもないのだろう。彼女にとっても、私にとっても。