聖餐

魔術家、巫女、或いは女学生の神経回路

幼子覗く窓越しの深い海

酒の席なんかで一緒になった人を見て「この人からこれを取ったら何が残るんだろう」と思う癖(?)がある。まぁなんとなくまた別のモンを探すだろうなとか、狼狽えるだろうけどあんまり落ち込まなさそうだなっていう人もそこそこいるけど「もしこの人からこれを奪ったら、ああ、この人は死んでしまうだろうな」と真面目に思う人に当たると、猛烈に悲しくなる。でもそういう人に限ってきっとしぶとく生きる。

もともとないものは失いようがない。私に対する世界の期待は私が思う以上に低いし、私も彼らも宇宙にとっては何ら取るに足らない「その程度」の存在だし、そのなかで「取るに足らなくない」と思えるものに出会える確率や実際の経験数を考えると気が遠くなるというか、もう考えることすら馬鹿馬鹿しいというか、考える必要性もない。

自分に自分が冷める感覚は(あんまり経験ないけど)他人に対して抱く冷めの感覚よりもずっと深い気がする。厭世的なもういいや的なそれよりももっと安堵に近くてもっと濁ってる。でもきっとこの濁りは本来は濁りにも入らないくらい普通な純度で、今までの私が必要以上に純度の高いものを求めてきただけなのだろう。

きっと世界はそこまで怖くない。